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EVIDENCE / 光と体内時計
光と体内時計の研究まとめ
光と体内時計について、研究でわかったことを6本、元の論文の出典つきでまとめています。わかったことだけでなく、研究の限界や「まだわからないこと」も書いています。
実験
同じ明るさでも光の「色」で体内時計への影響は変わる?
夜間に浴びる光は、青色光(短い波長)の方が緑色光より、体内時計を約2倍大きく遅らせた。体内時計は色の違いに敏感に反応することが示されている。
研究
どんな研究?
ハーバード大学の研究チームが、健康な被験者に夜間6.5時間、青色光(460nm)または緑色光(555nm)を同じ光の量で浴びさせ、体内時計の位相がどれだけ遅れるかを比べた。
結果
数字で見ると
青色光の方が、緑色光の6.5時間の照射より約2倍大きな体内時計の位相の遅れを起こした。単色光を使った実験室の結果で、スマホ画面で同じ影響が出るとは限らない。
出典: Lockley, Brainard & Czeisler, "High Sensitivity of the Human Circadian Melatonin Rhythm to Resetting by Short Wavelength Light" (Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 2003)
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観察研究
朝日を浴びる時間が体重に関係しているって本当?
1日のうち500ルクス以上の光を浴びる時間帯が早い人ほど、BMIが低い傾向があった。ただし関連を示しただけで、朝の光が体重を減らすとは言えない。
研究
どんな研究?
米ノースウェスタン大学の研究チームが、成人54人(平均約31歳)に7日間、手首の装置で光と睡眠を記録させ、光を浴びる時間帯・強さと、自己申告の身長体重によるBMIの関係を分析した。
結果
数字で見ると
500ルクス以上の光を浴びる平均時刻が遅いほどBMIが高く、相関は0.51だった。睡眠のタイミングや食事量を調整しても関連は残り、BMIのばらつきの約20%を追加で説明した。
出典: Reid et al., "Timing and Intensity of Light Correlate with Body Weight in Adults"
実験
朝たった30分の光でも体内時計はずらせる?
朝の高照度光は30分でも、午後のメラトニン摂取と組み合わせれば体内時計を早める効果があり、2時間浴びた場合の約75%の前進が得られた。
研究
どんな研究?
研究チームが成人50人を3グループに分け、朝2時間の高照度光、1時間の光(3.25時間に分散)、30分連続の光のいずれかに、午後のメラトニン摂取と睡眠時刻の段階的な前倒しを組み合わせた。
結果
数字で見ると
2時間グループの体内時計は平均2.4時間前進した。30分グループの前進幅は2時間グループの約75%で、1時間を分散して浴びたグループと同程度だった。
出典: Crowley & Eastman, "Phase Advancing Human Circadian Rhythms with Morning Bright Light, Afternoon Melatonin, and Gradually Shifted Sleep: Can We Reduce Morning Bright-Light Duration?" (Sleep Medicine, 2015)
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実験
窓のないオフィスの人は睡眠の質が悪い傾向がある?
窓のないオフィスで働く人は、窓のあるオフィスの人より睡眠の質や活力の評価が低かった。少人数の予備的な研究で、窓が原因とまでは言えない。
研究
どんな研究?
研究チームが、窓のない職場の27人と、日光の多い職場の22人を対象に、健康関連の生活の質(SF-36)と睡眠の質(PSQI)を比べ、アクティグラフで光・活動・睡眠も測った。
結果
数字で見ると
窓のある職場の人は、勤務中の光の量が多く、身体活動が多い傾向があり、睡眠時間も長かった。窓のない職場の人は睡眠の質と活力の自己評価が低かった。参加者は計49人。
出典: Boubekri, Cheung, Reid, Wang & Zee, "Impact of Windows and Daylight Exposure on Overall Health and Sleep Quality of Office Workers: A Case-Control Pilot Study" (Journal of Clinical Sleep Medicine, 2014)
実験
1週間キャンプすると、夜型の体内時計が早まる?
電気の明かりのない1週間の生活で、体内時計は約2時間早まりました。昼間に強い光を浴び、夜は暗く過ごすことが、朝型に近づく目安になりそうです。
研究
どんな研究?
米国コロラド州の8人(平均約30歳)が、普段の生活の1週間と、懐中電灯や電子機器なしの山でのキャンプ1週間を過ごし、唾液中のメラトニンで体内時計の位置を調べました。
結果
数字で見ると
キャンプ後、メラトニンが出始める時刻が平均で約2時間早まりました。昼間に浴びた強い光(1,000ルクス超)の時間は、約3.8時間から約11.4時間に増えました。
出典: Wright et al., "Entrainment of the Human Circadian Clock to the Natural Light-Dark Cycle" (Current Biology, 2013)
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実験
寝る前の「ふつうの部屋の明かり」でも、眠りのホルモンは減る?
寝る前の数時間を普通の室内灯で過ごすだけで、眠気を促すホルモン、メラトニンの分泌開始が遅れます。就寝前は、照明を暗めにするのが有効です。
研究
どんな研究?
18〜30歳の健康な116人が、研究施設に5日以上滞在。就寝前の8時間を、室内灯(200ルクス未満)で過ごした場合と、薄暗い光(3ルクス未満)で過ごした場合を比較しました。
結果
数字で見ると
室内灯では、99.0%の人でメラトニンの分泌開始が遅れ、分泌時間が約90分短くなりました。睡眠中の室内灯でも、ほとんどの試行で50%超の抑制が見られました。
出典: Gooley et al., "Exposure to Room Light before Bedtime Suppresses Melatonin Onset and Shortens Melatonin Duration in Humans" (Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 2011)
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