先延ばしは「今はラク」でも後で高くつく?
先延ばしする学生は学期の初めこそストレスが低いが、終盤にはストレスと体調不良が増え、成績も低かった。
研究
どんな研究?
健康心理学の授業を受ける大学生を対象に、先延ばし傾向と学期中のストレス・体調・課題の成績を追った2つの縦断研究(44人と58人)。
結果
数字で見ると
先延ばしする学生は、学期の初めはストレスも病気の訴えも少なかったが、終盤は両方が増え、全体でも体調不良が多く、全ての課題で成績が低かった。
EVIDENCE / 先延ばし対策
先延ばし対策について、研究でわかったことを6本、元の論文の出典つきでまとめています。わかったことだけでなく、研究の限界や「まだわからないこと」も書いています。
先延ばしする学生は学期の初めこそストレスが低いが、終盤にはストレスと体調不良が増え、成績も低かった。
研究
健康心理学の授業を受ける大学生を対象に、先延ばし傾向と学期中のストレス・体調・課題の成績を追った2つの縦断研究(44人と58人)。
結果
先延ばしする学生は、学期の初めはストレスも病気の訴えも少なかったが、終盤は両方が増え、全体でも体調不良が多く、全ての課題で成績が低かった。
先延ばしと強く関係したのは、作業の不快さ、自信のなさ、衝動性、自制心の低さ。神経質さとの関係は弱かった。
研究
先延ばしの原因と結果に関する多数の先行研究から、691件の相関データを集めて統合的に分析したメタ分析。
結果
作業の不快さ・先送りの長さ・自己効力感・衝動性・誠実性(自制心や整理力など)が強く安定した関連を示し、神経質さ・反抗心・刺激希求は弱かった。
あわせて読む先延ばしの原因の約半分は、生まれつきの気質?先延ばしと衝動性の強い関係を、遺伝の面から説明する
最初の試験で先延ばしした自分を許せた学生ほど、次の試験前の先延ばしが少なかった。自己批判より自己赦免が次の行動につながる可能性がある。
研究
カナダの研究チームが、大学1年生119人を追跡し、最初の試験前の先延ばしを自分でどれだけ許せたかと、次の試験前の先延ばしの量との関連を調べた。
結果
最初の先延ばしを許せた学生は、次の試験前の先延ばしが少なかった。この関係は、否定的な感情が少なかったことで説明された。許しの程度は測定で、操作ではない。
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先延ばしの傾向が強い人は、自分への思いやり(セルフ・コンパッション)が低く、ストレスも高い傾向がある。調査に基づく関連で、因果は未確定。
研究
大学生3サンプル(145人・339人・190人)と地域の成人94人の計4つの調査データで、先延ばし傾向、自己への思いやり、ストレスの関係を分析した。
結果
4つのサンプルすべてで、先延ばしの強さは自己への思いやりの低さと関連した。自己への思いやりが、先延ばしとストレスの関係を媒介していた。
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先延ばしのしやすさの違いは、約半分が遺伝で説明できます。衝動性と遺伝的にほぼ同じ土台を持つため、意志の弱さと責めるのは的外れです。
研究
双子の調査。一卵性181組と二卵性166組が、先延ばし・衝動性・目標管理能力に関する質問に回答。双子の似かたの差から、遺伝と環境の影響を推定しました。
結果
先延ばしの遺伝率は約46%、衝動性は約49%でした。両者の遺伝的な重なりはほぼ完全で、共通の要因は「目標を使って行動を調整する力」でした。
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人は自分の作業時間を短く見積もりがちです。「すべて順調にいったら」と想像するため、予定外の遅れを織り込めません。過去の実績から見積もるのが安全です。
研究
卒業論文に取り組む心理学専攻の学生37人に、完成までの日数を予想してもらい、実際に提出するまでの日数と比べました。予想は「最も可能性が高い場合」と「最悪の場合」でした。
結果
平均予想は33.9日でしたが、実際は55.5日でした。予想日までに提出できた人は約3割で、最悪の場合の予想(48.6日)すらも超えていました。
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