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EVIDENCE / 先延ばし対策

先延ばし対策の研究まとめ

先延ばし対策について、研究でわかったことを6本、元の論文の出典つきでまとめています。わかったことだけでなく、研究の限界や「まだわからないこと」も書いています。

観察研究

先延ばしは「今はラク」でも後で高くつく?

先延ばしする学生は学期の初めこそストレスが低いが、終盤にはストレスと体調不良が増え、成績も低かった。

研究

どんな研究?

健康心理学の授業を受ける大学生を対象に、先延ばし傾向と学期中のストレス・体調・課題の成績を追った2つの縦断研究(44人と58人)。

結果

数字で見ると

先延ばしする学生は、学期の初めはストレスも病気の訴えも少なかったが、終盤は両方が増え、全体でも体調不良が多く、全ての課題で成績が低かった。

出典: Tice & Baumeister, "Longitudinal Study of Procrastination, Performance, Stress, and Health: The Costs and Benefits of Dawdling" (Psychological Science, 1997)

メタ分析

先延ばしと強く結びつく要因は何か?

先延ばしと強く関係したのは、作業の不快さ、自信のなさ、衝動性、自制心の低さ。神経質さとの関係は弱かった。

研究

どんな研究?

先延ばしの原因と結果に関する多数の先行研究から、691件の相関データを集めて統合的に分析したメタ分析。

結果

数字で見ると

作業の不快さ・先送りの長さ・自己効力感・衝動性・誠実性(自制心や整理力など)が強く安定した関連を示し、神経質さ・反抗心・刺激希求は弱かった。

出典: Steel, "The Nature of Procrastination: A Meta-Analytic and Theoretical Review of Quintessential Self-Regulatory Failure" (Psychological Bulletin, 2007)

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観察研究

先延ばしした自分を責めない方が、次はうまくいく?

最初の試験で先延ばしした自分を許せた学生ほど、次の試験前の先延ばしが少なかった。自己批判より自己赦免が次の行動につながる可能性がある。

研究

どんな研究?

カナダの研究チームが、大学1年生119人を追跡し、最初の試験前の先延ばしを自分でどれだけ許せたかと、次の試験前の先延ばしの量との関連を調べた。

結果

分かったこと

最初の先延ばしを許せた学生は、次の試験前の先延ばしが少なかった。この関係は、否定的な感情が少なかったことで説明された。許しの程度は測定で、操作ではない。

出典: Wohl, Pychyl & Bennett, "I Forgive Myself, Now I Can Study: How Self-Forgiveness for Procrastinating Can Reduce Future Procrastination" (Personality and Individual Differences, 2010)

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観察研究

先延ばししがちな人は、自分に厳しくストレスも高い?

先延ばしの傾向が強い人は、自分への思いやり(セルフ・コンパッション)が低く、ストレスも高い傾向がある。調査に基づく関連で、因果は未確定。

研究

どんな研究?

大学生3サンプル(145人・339人・190人)と地域の成人94人の計4つの調査データで、先延ばし傾向、自己への思いやり、ストレスの関係を分析した。

結果

分かったこと

4つのサンプルすべてで、先延ばしの強さは自己への思いやりの低さと関連した。自己への思いやりが、先延ばしとストレスの関係を媒介していた。

出典: Sirois, "Procrastination and Stress: Exploring the Role of Self-Compassion" (Self and Identity, 2014)

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観察研究

先延ばしの原因の約半分は、生まれつきの気質?

先延ばしのしやすさの違いは、約半分が遺伝で説明できます。衝動性と遺伝的にほぼ同じ土台を持つため、意志の弱さと責めるのは的外れです。

研究

どんな研究?

双子の調査。一卵性181組と二卵性166組が、先延ばし・衝動性・目標管理能力に関する質問に回答。双子の似かたの差から、遺伝と環境の影響を推定しました。

結果

数字で見ると

先延ばしの遺伝率は約46%、衝動性は約49%でした。両者の遺伝的な重なりはほぼ完全で、共通の要因は「目標を使って行動を調整する力」でした。

出典: Gustavson et al., "Genetic Relations Among Procrastination, Impulsivity, and Goal-Management Ability" (Psychological Science, 2014)

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実験

なぜ「今回は間に合う」と思っても、間に合わないのか?

人は自分の作業時間を短く見積もりがちです。「すべて順調にいったら」と想像するため、予定外の遅れを織り込めません。過去の実績から見積もるのが安全です。

研究

どんな研究?

卒業論文に取り組む心理学専攻の学生37人に、完成までの日数を予想してもらい、実際に提出するまでの日数と比べました。予想は「最も可能性が高い場合」と「最悪の場合」でした。

結果

数字で見ると

平均予想は33.9日でしたが、実際は55.5日でした。予想日までに提出できた人は約3割で、最悪の場合の予想(48.6日)すらも超えていました。

出典: Buehler, Griffin & Ross, "Exploring the 'Planning Fallacy': Why People Underestimate Their Task Completion Times" (Journal of Personality and Social Psychology, 1994)

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