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EVIDENCE / 別れと復縁
別れと復縁の研究まとめ
別れと復縁について、研究でわかったことを36本、元の論文の出典つきでまとめています。わかったことだけでなく、研究の限界や「まだわからないこと」も書いています。
メタ分析
復縁をあきらめるには何が大事?
かなわない目標から手を離す力より、新しい目標に向かう力のほうが、生活の質と強く結びついていました。
研究
どんな研究?
目標から手を離す力と、別の目標に力を向け直す力について、31サンプル・421の効果量をまとめて分析した研究です(メタ分析)。
結果
数字で見ると
生活の質との相関は、新しい目標に向かう力がr=0.19、手を離す力がr=0.08でした。うつのリスクが高い人の集団では、手を離す力と気分の関係が逆向きでした。どちらも小さめの相関です。
まだわからないこと
ここはまだ不確か
失恋や復縁に限った研究ではなく、目標全般をまとめたものです。相関も小さめで、新しい目標を持てば元気になるという因果までは示していません。
出典: Barlow, Wrosch, & McGrath (2020). Goal adjustment capacities and quality of life: A meta-analytic review. Journal of Personality
観察研究
元恋人が恋しくなる日の正体は?
「ひとりになるのが怖い」気持ちが強い日ほど、元恋人を恋しく思い、よりを戻そうとする行動が増えていました。
研究
どんな研究?
209人の調査と、別れたばかりの117人に1か月間、毎日の気持ちと行動を記録してもらう日記式の研究です。
結果
数字で見ると
ひとりへの不安が強い日ほど、恋しさとよりを戻そうとする行動が増えました。時間の流れを追うと、不安が先で行動が後でした。本人の自己報告にもとづく研究です。
まだわからないこと
ここはまだ不確か
本人の自己報告による調査です。1か月の日記で時間の順番は追えていますが、くじ引きで条件を分けた実験ではないので、因果ははっきりしません。
出典: Spielmann, MacDonald, Joel, & Impett (2016). Longing for ex-partners out of fear of being single. Journal of Personality
観察研究
何度も復縁すると関係はどうなる?
別れて戻った回数が多いほど、関係の悪い面の報告が多く、よい面の報告が少なくなっていました。
研究
どんな研究?
米国の大学生445人に、別れと復縁をくり返した経験と、関係のよい面・悪い面をたずねました。2つ目の調査では236人を調べています。
結果
数字で見ると
445人の約3分の2が、くり返す関係を経験していました。236人の調査では、戻った回数が多いほど悪い面が多く、よい面が少なめ。一時点の比較なので、回数が悪化の原因かはわかりません。
まだわからないこと
ここはまだ不確か
米国の大学生を一時点で比べた調査です。戻った回数が関係を悪くするのか、もともと問題のある関係ほど別れと復縁をくり返すのかは区別できません。
出典: Dailey, Pfiester, Jin, Beck, & Clark (2009). On-again/off-again dating relationships: How are they different from other dating relationships? Personal Relationships
観察研究
「付き合ってる?」を避けるとどうなる?
関係をはっきりさせる話を避ける人ほど、7週間後の関係への献身(大切にしようとする気持ち)と満足が低くなっていました。
研究
どんな研究?
別れと復縁をくり返す関係と、そうでない関係にある若い大人244人を、7週間追いかけた研究です。
結果
数字で見ると
話を避けると前向きな会話が減り、それを通じて関係が弱まっていました。先が見えない不安が強い人ほど、7週間後にこの話を避けやすい傾向も。若い大人を対象にした自己報告の追跡調査です。
まだわからないこと
ここはまだ不確か
7週間の追跡ですが、自己報告の調査です。話を避けることが満足を下げたのか、別の理由が両方に効いたのかは、実験では確かめられていません。
出典: Clifford, Vennum, Busk, & Fincham (2017). Testing the impact of sliding versus deciding in cyclical and noncyclical relationships. Personal Relationships
観察研究
元恋人と友達でいて大丈夫?
友達でいる理由しだいでした。「未練」が理由だと悪い結果に、「安心」や「実利」が理由なら比較的よい結果につながっていました。
研究
どんな研究?
2つの研究で、元恋人と友達でいる理由を「安心」「実利」「礼儀」「未練」の4つに分け、その後どうなったかを調べました。
結果
数字で見ると
4つの理由のうち、未練が理由の友情は悪い結果に結びついていました。実利や礼儀が理由の友情は長続きしにくい傾向も。自己報告の調査で、別れ方の個別の事情までは考えきれていません。
まだわからないこと
ここはまだ不確か
自己報告の調査で、理由が結果を生んだのか、もともとの関係の違いなのかは区別できません。対象者の国や年齢による違いも、まだ十分にはわかりません。
出典: Griffith, Gillath, Zhao, & Martinez (2017). Staying friends with ex-romantic partners: Predictors, reasons, and outcomes. Personal Relationships
観察研究
元恋人の友達は普通の友達と同じ?
元恋人の友人は、恋愛関係がなかった友人より、よい面が少なく悪い面が多く、恋愛感情も残りやすくなっていました。
研究
どんな研究?
元恋人の友人と、恋愛関係がなかった異性の友人の両方がいる男女に、2人の友人について答えてもらった研究です。
結果
数字で見ると
元恋人の友人のほうがよい面が少なく、悪い面が多く、恋愛感情も残りやすめでした。研究者は「恋愛関係がなかった友情とは性質が違う」と結論しています。
まだわからないこと
ここはまだ不確か
2000年の自己報告の調査で、同じ人に2人の友人を比べてもらったものです。一時点の比較なので、友情がこの先どう変わるかや、今のSNS時代で同じかはわかりません。
出典: Schneider & Kenny (2000). Cross-Sex Friends Who were Once Romantic Partners: Are they Platonic Friends Now? Journal of Social and Personal Relationships
観察研究
別れと復縁をくり返す関係の特徴は?
安定した関係と比べて、身体的な暴力の報告がおよそ2倍、言葉の暴力がおよそ1.5倍多くなっていました。
研究
どんな研究?
米国オハイオ州の17〜24歳の、交際中・同棲中の若者792人を調べた研究です。
結果
数字で見ると
くり返す関係では身体的暴力57.18%・言葉の暴力64.23%、安定した関係では26.85%・42.48%でした。一時点の自己報告で因果はわからず、受けた側・ふるった側の報告を両方含みます。
まだわからないこと
まだわからないこと
一時点の調査なので、くり返すから暴力が増えるのか、暴力がある関係がくり返しやすいのかはわかりません。対象は米国オハイオ州の一地域の若者で、ほかの国や年代で同じかは確かめられていません。
出典: Halpern-Meekin, Manning, Giordano, & Longmore (2013). Relationship Churning, Physical Violence, and Verbal Abuse in Young Adult Relationships. Journal of Marriage and Family
観察研究
くり返す関係は心にも影響する?
子どもが小さいうちに別れと復縁をくり返した母親は、うつを報告する割合が、安定した関係の母親のおよそ2倍でした。
研究
どんな研究?
米国の大規模な追跡調査(Fragile Families研究)から、母親3176人のデータを分析した研究です。
結果
数字で見ると
5歳時点のうつは24.5%対12.3%。大量飲酒8.3%対4.8%、心のケア13.7%対8.5%も高く、9歳時点でもうつ21.9%対13.6%の差がありました。母親だけの分析です。
まだわからないこと
まだわからないこと
観察研究なので、くり返す関係がうつの原因とは言い切れません。対象は米国の追跡調査に参加した母親で、父親や、子どものいないカップルには当てはまらないかもしれません。
出典: Halpern-Meekin & Turney (2023). Romantic Unions and Mental Health: The Role of Relationship Churning. Journal of Health and Social Behavior
観察研究
失恋のあと、何が回復を助ける?
自分を責めずに、いたわる姿勢です。研究では、自分にやさしく接する人ほど、別れのことが日常に割り込みにくかったんです。
研究
どんな研究?
離婚に向き合う109人が別離について4分間話した録音を4人の評価者が採点し、自分にやさしく接する姿勢(セルフ・コンパッション)とその後の回復を追いました。
結果
数字で見ると
セルフ・コンパッションが高い人ほど、別離のことが日常に割り込んでくる度合いが低く、その差は最長9か月後まで続きました。対象は離婚で、片思いではありません。著者らは、別の研究で同じ結果が出るか確かめる必要があるとしています。
まだわからないこと
まだわからないこと
離婚に向き合う109人の観察研究で、セルフ・コンパッションを高めれば回復が早まるかは試していません。片思いや交際の別れで同じかもわかりません。著者らも再現が必要としています。
出典: Sbarra DA, Smith HL, Mehl MR (2012). When leaving your ex, love yourself: Observational ratings of self-compassion predict the course of emotional recovery following marital separation. Psychological Science
観察研究
復縁ってめずらしいこと?
めずらしくありません。研究では、アメリカの若い大人のほぼ半数が、別れた後の復縁を経験していました。
研究
どんな研究?
アメリカの若い大人792人を対象に、別れたりよりを戻したりする関係の経験を調べました。
結果
数字で見ると
ほぼ半数が、別れた後の復縁を経験していました。ただ「復縁の成功率」という一つの数字はなく、誰を対象にした調査かによって、数字の意味は大きく変わります。
まだわからないこと
まだわからないこと
米国オハイオ州の一地域の若い大人の調査で、ほかの国や年代で同じ割合かはわかりません。復縁した後に関係がうまくいったかどうかは、この数字からはわかりません。
出典: Halpern-Meekin S, Manning WD, Giordano PC, Longmore MA (2013). Relationship Churning in Emerging Adulthood: On/Off Relationships and Sex With an Ex. Journal of Adolescent Research
観察研究
元恋人への連絡は寂しいだけ?
ひとりでいることへの不安が強い日ほど、元恋人を恋しく思い、よりを戻そうとする行動が増えていました。
研究
どんな研究?
209人(平均30歳)への調査と、別れたばかりの117人(平均27歳)に1か月間日記をつけてもらう研究を行いました。
結果
数字で見ると
117人を1か月毎日追うと、「ひとりが怖い」気持ちが強い日ほど、未練や復縁に向けた行動が増えていました。この恐れは、どちらが別れを切り出したかに関係なく強まりました。本人の自己報告で、相手側の気持ちは調べていません。
まだわからないこと
ほかの人にも当てはまる?
カナダなどの参加者の自己報告で、相手側の気持ちは調べていません。日記の研究は時間の順序を見ていますが、実験ではないので「ひとりが怖い」気持ちを減らせば未練が減るかまでは確かめていません。
出典: Spielmann, S. S., et al. (2016). Longing for Ex-Partners out of Fear of Being Single. Journal of Personality
観察研究
元恋人と連絡を取ると苦しい?
連絡の影響は、別れを受け入れられているかで逆になっていました。受け入れきれていない人では、連絡があるほど心の状態が悪かったんです。
研究
どんな研究?
最近別居した既婚者137人(平均40.6歳)に、元の配偶者との連絡の有無と、心の状態を尋ねました。
結果
数字で見ると
別居から平均3.77か月の時点で、82.5%が元の配偶者と連絡を取っていました。受け入れられている人では、連絡がある人のほうが状態がよかったんです。一時点の調査なので、どちらが原因かは特定できません。
まだわからないこと
一時点の調査
米国の、最近別居した既婚者137人を一度調べた結果です。連絡が心の状態を変えたのか、心の状態がよい人が連絡を取りやすいのかはわかりません。未婚の恋人どうしの別れで同じかも不明です。
出典: Mason, A. E., et al. (2012). Staying connected when coming apart: The psychological correlates of contact and sex with an ex-partner. Journal of Social and Clinical Psychology
観察研究
失恋の痛みは男女で違う?
別れた直後の心の痛みは、女性のほうが男性よりやや大きかったんです。
研究
どんな研究?
世界各国でインターネットを通じて集めた数千人の回答から、別れによる心と体の痛みを10段階で評価してもらった国際調査です。
結果
数字で見ると
心の痛みも体の痛みも、平均では女性がやや高めでした。ただ男女の差はわずかでした。「女性のほうがより完全に立ち直る」という説明は研究者の解釈で、回復そのものは測っていません。
まだわからないこと
ネット調査の限界
インターネットで自分から答えた人の回答で、各国を代表する集団ではありません。男女の差はわずかで、痛みは思い出しての自己評価です。立ち直りの早さは測っていません。
出典: Morris, C. E., Reiber, C., & Roman, E. (2015). Quantitative sex differences in response to the dissolution of a romantic relationship. Evolutionary Behavioral Sciences
観察研究
立ち直りが早い人の共通点は?
別れを切り出した側、新しい相手がいる人、周りの人間関係に満足している人ほど、怒りや悲しみがやわらぎやすかったんです。
研究
どんな研究?
ドイツの大規模な家族の追跡調査から、18〜48歳の2709人が経験した3734件の別れを分析しました。
結果
数字で見ると
3734件の別れの分析で、周りの支えへの満足などが、気持ちのやわらぎやすさと結びついていました。自己報告による調査で、因果関係までは示していません。
まだわからないこと
気持ちの短い期間
ドイツの調査で、別れのあとの比較的短い時期の気持ちを見たものです。新しい相手や周りの支えが回復を早めるのか、回復した人が人とつながりやすいのかは分けきれていません。
出典: Tran, K., et al. (2024). Resolving Relationship Dissolution: What Predicts Emotional Adjustment After Breakup? Family Process
観察研究
失恋で何週間も沈むのは変?
変ではありません。別れて6か月以内の人では、約4人に1人が軽度以上のうつ症状に当たる得点でした。
研究
どんな研究?
6か月以上続いた交際が、この6か月以内に終わった18〜25歳の71人を、交際中の46人と比べました。
結果
数字で見ると
26.8%が軽度以上のうつ症状に当たる得点でした(交際中は軽度2.2%のみ)。「突然失った」感覚が強い人ほど得点が高めです。人数が少なく、質問票の得点は診断ではありません。
まだわからないこと
得点は診断ではない
18〜25歳の71人と小さな研究です。質問票の得点で、病気の診断ではありません。つらさが長く続くときや日常生活に支障があるときは、専門家に相談してください。
出典: Verhallen, A. M., Renken, R. J., Marsman, J.-B. C., & ter Horst, G. J. (2019). Romantic relationship breakup: An experimental model to study effects of stress on depression (-like) symptoms. PLoS One
観察研究
別れたら誰でも同じように落ち込む?
心の負担が増えるのは平均的な反応ですが、個人差が大きいんです。逆に、負担がはっきり軽くなる人もいました。
研究
どんな研究?
米国の未婚の18〜35歳1,295人を、4か月ごとの調査で20か月追いかけ、別れの前とあとを比べました。
結果
数字で見ると
別れの43.4%で、心の負担か生活の満足感がはっきり悪くなりました。負担がはっきり増えたのは30.7%、はっきり減ったのは19.6%。別れの前後約4か月の変化で、長い経過はわかりません。
まだわからないこと
米国の未婚の若者
米国の18〜35歳の未婚の人の調査で、結婚している人の離婚とは別の話です。別れの前後の短い期間を比べたもので、何年もあとまでの変化はわかりません。
出典: Rhoades, G. K., Kamp Dush, C. M., Atkins, D. C., Stanley, S. M., & Markman, H. J. (2011). Breaking up is hard to do: The impact of unmarried relationship dissolution on mental health and life satisfaction. Journal of Family Psychology
ランダム化比較試験
つらい気持ちは書けば楽になる?
考え込みやすく、別れの意味をさがし続けていた人では、感情を深く書く課題のほうが、かえって回復が遅れた例があります。
研究
どんな研究?
別居・離婚を経験した平均40.4歳の90人を、くじ引きで3種類の書く課題に分け、1日20分・3日間取り組んでもらいました。
結果
数字で見ると
反すうが強く、別れの意味をさがし続けていた人は、感情を深く書く2つの課題のほうが、ふつうの記録を書く課題より最長9か月後の心の状態が悪めでした。恋人との失恋ではなく、夫婦の別居の研究です。
まだわからないこと
90人のくじ引き実験
90人の小さな実験で、別居・離婚の人が対象です。恋人との失恋や、ほかの書き方で同じかはわかりません。考え込みやすい人での違いは、分析のなかで見つかった結果です。
出典: Sbarra, D. A., Boals, A., Mason, A. E., Larson, G. M., & Mehl, M. R. (2013). Expressive Writing Can Impede Emotional Recovery Following Marital Separation. Clinical Psychological Science
実験
突然の音信不通はなぜつらい?
研究では、はっきり断られるより、仲間外れにされた感覚と、自分ではどうにもできない感覚が強かったんです。
研究
どんな研究?
若い成人176人(平均23.4歳、約7割が女性)を、ゴースティング(突然の音信不通)・オービティング(連絡は断つのにSNSは見続ける)・はっきりした拒絶の3つにくじで分け、その経験を思い出してもらって比べました。
結果
数字で見ると
ゴースティングを思い出した人は、拒絶を思い出した人より仲間外れ感が強く(7段階で平均4.63対3.61)、「つながっていたい」「自分で決めたい」気持ちもより脅かされていました。
まだわからないこと
まだわからないこと
参加者のほとんどはイタリアの人です。過去の出来事を思い出してもらう方法なので、記憶の偏りが入るかもしれません。長い目で見た影響は調べていません。
出典: Pancani, L., Aureli, N., & Riva, P. (2022). Relationship dissolution strategies: Comparing the psychological consequences of ghosting, orbiting, and rejection. Cyberpsychology
観察研究
気まぐれな連絡のほうがこたえる?
研究では、気まぐれに連絡を続ける「ブレッドクラミング」の経験が、孤独感や無力感と結びついていました。
研究
どんな研究?
18〜40歳の成人626人に、この1年のゴースティングと、ブレッドクラミング(気まぐれにDMやいいねを送るのに関係は進めない)の経験を聞きました。
結果
数字で見ると
この1年の経験は、ゴースティングだけ4.8%、ブレッドクラミング14.1%、両方2.4%でした。ブレッドクラミングや両方の経験は、満足度の低さ・孤独感・無力感と結びつき、ゴースティングだけの経験では関連が見られませんでした。
まだわからないこと
まだわからないこと
スペインの研究チームによる一時点のオンライン調査で、原因まではわかりません。ゴースティングだけの人は30人と少なく、関連が見えにくかった可能性もあります。
出典: Navarro, R., Larrañaga, E., Yubero, S., & Víllora, B. (2020). Psychological Correlates of Ghosting and Breadcrumbing Experiences: A Preliminary Study among Adults. International Journal of Environmental Research and Public Health
観察研究
元恋人のSNSを見ると立ち直りは?
研究では、元恋人のSNSをよくチェックする人ほど、未練や落ち込みが強く、自分の成長を感じにくい傾向がありました。
研究
どんな研究?
464人に協力してもらい、元恋人のSNSを見る行動と、別れからの立ち直りや個人的な成長との関係を調べました。
結果
数字で見ると
元恋人のSNSをチェックするほど、別れのつらさ・未練が強く、個人的な成長は低めでした。別れ方や性格、直接の連絡の影響を除いても残っていました。
まだわからないこと
まだわからないこと
一時点の調査なので、見るからつらいのか、つらいから見るのかは区別できません。2012年ごろのFacebookでの結果です。
出典: Marshall, T. C. (2012). Facebook Surveillance of Former Romantic Partners: Associations with Postbreakup Recovery and Personal Growth. Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking
観察研究
元恋人を検索した影響は翌日も続く?
研究では、わざと検索して見に行くと、その日だけでなく翌日の気分の落ち込みにもつながっていました。
研究
どんな研究?
762人を対象にした4つの研究で、追跡調査・実験・毎日の記録を組み合わせ、元恋人のSNSを見る行動と、別れの立ち直りとの関係を調べました。
結果
数字で見ると
わざと検索して見に行った日は、その日と翌日の別れのつらさが強めでした。たまたま目に入った場合も、その日の落ち込みと結びついていました。見捨てられ不安が強い人ほど影響が大きめでした。
まだわからないこと
まだわからないこと
毎日の記録は関連を見たもので、原因とまでは言えません。ミュートやフォロー解除で本当に立ち直りが早まるかは、直接試されていません。
出典: Marshall, T. C. (2026). Social media observation of ex-partners is associated with greater breakup distress, negative affect, and jealousy. Computers in Human Behavior
観察研究
かなわない目標を手放せる人は?
かなわない目標を手放せる人、そして別の目標に力を注ぎ直せる人ほど、主観的な幸福感が高くなっていました。
研究
どんな研究?
大学生115人、若い成人と高齢者120人、子どもががんの親を含む親45人を調べた、3つの研究です。
結果
数字で見ると
手を離す力と、別の目標に向かう力は、どちらも幸福感の高さと結びついていました。2つの力は組み合わさって働く場合もありました。相関の研究で、恋愛の目標を直接調べたものではありません。
まだわからないこと
まだわからないこと
3つとも人数の少ない相関の研究で、手放したから幸せになったのか、幸せだから手放せたのかはわかりません。恋愛の目標そのものは調べていません。
出典: Wrosch, Scheier, Miller, Schulz, & Carver (2003). Adaptive self-regulation of unattainable goals: Goal disengagement, goal reengagement, and subjective well-being. Personality and Social Psychology Bulletin
レビュー
手を離す力と次へ向かう力、役割は違う?
目標から手を離す力は、かなわない目標を抱えたときの心の苦しさや体の不調を和らげうると整理されていました。
研究
どんな研究?
目標から手を離す力と、新しい目標に向かう力について、これまでの研究を整理した総説です。
結果
数字で見ると
新しい目標に向かう力は、前向きな気分や生きがいと結びつきますが、苦しさや体の不調の予測にはなりにくいとされました。
まだわからないこと
まだわからないこと
数字でまとめたものではない総説です。2つの力は性格的な傾向として測られたもので、練習して身につけられるかは別に確かめる必要があります。
出典: Wrosch, Scheier, & Miller (2013). Goal adjustment capacities, subjective well-being, and physical health. Social and Personality Psychology Compass
実験
元恋人への執着が弱まるのはどんなとき?
見捨てられ不安が強い人でも、新しい可能性に目が向くと、元恋人への執着が弱まっていました。
研究
どんな研究?
相関研究1つと実験2つで、不安の強い愛着スタイル(見捨てられ不安が強い傾向)と、元恋人への気持ちを調べた研究です。
結果
数字で見ると
不安の強い人は元恋人を恋しく思いやすい一方、新しい相手がいる人ではこの結びつきが見られませんでした。「新しい相手は見つけやすい」と思うよう誘導した実験でも執着が弱まりました。すぐ次の恋人を作ることを勧める結果ではありません。
まだわからないこと
まだわからないこと
実験は「新しい相手は見つけやすい」と思わせる短い操作です。実際に新しい恋を始めると立ち直れるか、新しい関係がうまくいくかはわかりません。
出典: Spielmann, MacDonald, & Wilson (2009). On the rebound: Focusing on someone new helps anxiously attached individuals let go of ex-partners. Personality and Social Psychology Bulletin
観察研究
落ち込むことにも意味はある?
最初に落ち込みが強かった人ほど、その後に、かなわない目標から手を離す力が伸びていました。
研究
どんな研究?
思春期の女子を約19か月追いかけ、落ち込みと「目標から手を離す力」の変化を調べた研究です。
結果
数字で見ると
手を離す力が伸びた人は、その後の落ち込みが軽くなっていました。著者らは、落ち込みは目標から離れる過程の一部になりうると考えています。
まだわからないこと
まだわからないこと
思春期の女子だけを約19か月追った観察研究で、大人や男性に当てはまるかはわかりません。強い落ち込みが続くときに役立つという話ではありません。
出典: Wrosch & Miller (2009). Depressive symptoms can be useful: Self-regulatory and emotional benefits of dysphoric mood in adolescence. Journal of Personality and Social Psychology
観察研究
同棲していない恋の別れも心にひびく?
同棲していない交際が終わったときも、心の健康と生活満足感は下がっていました。
研究
どんな研究?
ドイツの家族パネル調査で、18〜47歳の2,631人を毎年追った研究です。1,609件の別れを含みます。
結果
数字で見ると
男性はうつ症状が別れの直後に上がり、1年後には元に戻っていましたが、生活満足感は何年も戻りませんでした。女性ではうつ症状に目立った変化はなく、生活満足感の低下もすぐ戻っていました。
まだわからないこと
1年に1回の調査
ドイツの調査で、1年に1回しか聞いていないため、別れの直後数週間の揺れは捉えていません。ほかの国や、同棲・結婚していた人の別れにそのまま当てはまるかはわかりません。
出典: Preetz (2022). Dissolution of Non-cohabiting Relationships and Changes in Life Satisfaction and Mental Health. Frontiers in Psychology
観察研究
ゴースティングしやすい考え方とは?
「相性は最初から決まっている」と考える運命信念が強い人ほど、ゴースティングを受け入れやすく、使ったこともある傾向がありました。
研究
どんな研究?
オンライン調査の参加者(研究1は554人、研究2は747人)を対象に、恋愛への考え方とゴースティングを調べた研究です。
結果
数字で見ると
関係は努力で育つと考える成長信念が強い人は、ゴースティングを受け入れにくく、使うつもりも低い傾向でした。研究2でも同じ結果が再現されました。
まだわからないこと
因果まではわからない
オンライン調査での相関の研究で、信念がゴースティングを生むという因果までは確かめていません。参加者はネット調査サービスの登録者で、自己申告にもとづいています。
出典: Freedman, Powell, Le, & Williams (2019). Ghosting and destiny: Implicit theories of relationships predict beliefs about ghosting. Journal of Social and Personal Relationships
実験
別れを見つめ直すと「自分」が戻る?
別れについて調べる研究に何度も参加した人ほど、「自分が分からない」感覚がより大きく減っていました。
研究
どんな研究?
別れて間もない若い成人210人を、9週間に4回測定を受ける条件(120人)と、最初と最後の2回だけの条件(90人)に分けた研究です。
結果
数字で見ると
4回の条件の人は「自分が分からない」感覚がより大きく減り、記憶が勝手に浮かぶこと、孤独感、「私たち」という言葉の多さの減少と結びついていました。回復を狙った介入ではなく、他の項目では差がありませんでした。
まだわからないこと
どこまで言える?
「研究に参加すること」の効果で、振り返りのやり方を指示したものではありません。若い成人210人の1つの研究で、別の場で同じ結果が出るかは確かめられていません。
出典: Larson & Sbarra (2015). Participating in Research on Romantic Breakups Promotes Emotional Recovery via Changes in Self-Concept Clarity. Social Psychological and Personality Science
観察研究
別れのあと、人はどう乗り切る?
続けたかった関係が終わったとき、最も選ばれやすかったのは「自分に集中する」「忙しくする」など、関心を別のことに移す方法でした。
研究
どんな研究?
ギリシャとキプロスのギリシャ語を話す118人から自由回答で84の行動を集め、さらに528人に質問紙で調べた研究です。
結果
数字で見ると
関心を移す方法に次いで多かったのは、友人・家族・専門家に支えを求める方法と、人を避けて閉じこもる方法でした。「どうするか」を答えた自己報告で、どの方法が回復に効くかは測っていません。文化の違いにも注意が必要です。
まだわからないこと
どこまで言える?
ギリシャとキプロスのギリシャ語を話す人の自己報告で、どの方法が回復に効くかは測っていません。参加者は声かけで集めた人たちで、ほかの文化でも同じ順番になるかはわかりません。
出典: Apostolou, Hadjiantoni, & Lajunen (2025). Strategies for Coping With the End of a Desirable Intimate Relationship: An Exploratory Study. Evolutionary Psychology
観察研究
元恋人と友達でいる理由で大事なのは?
元恋人と友達でいる理由のうち、「信頼できる・思い出がある」が最も重視され、実利的な理由は最も重視されていませんでした。
研究
どんな研究?
参加者に元恋人と友達でいる理由をできるだけ挙げてもらい、別の参加者にその重要度を評価してもらった研究です。
結果
数字で見ると
「信頼できる・思い出がある」という理由が最も重視され、実利的な理由は最も低い評価でした。男性は実利や性的な関係を理由として女性より高く評価していました。
まだわからないこと
どこまで言える?
理由の重要度を評価してもらった研究で、実際の友情の続き方は見ていません。要旨を確かめられず、細かな数字は載せていません。
出典: Mogilski & Welling (2017). Staying friends with an ex: Sex and dark personality traits predict motivations for post-relationship friendship. Personality and Individual Differences
観察研究
悲しみが和らぐのが早い人は?
別れを受け入れている度合いが高い人ほど、悲しみが和らぐまでの期間が短くなっていました。
研究
どんな研究?
交際関係を解消した若年成人58人から、4週間にわたって日々の感情データを集めて分析した研究です。
結果
数字で見ると
受け入れの度合いが高い人ほど、悲しみが和らぐまでが短めでした。反対に、相手への愛着や執着がまだ強い人ほど、悲しみが長引きやすい傾向でした。サンプルが少なく、若年成人の交際関係に限った結果です。
まだわからないこと
どこまで言える?
58人を4週間追った研究で、人数は多くありません。受け入れたから早く和らいだのか、和らいだから受け入れられたのかは区別しきれません。結婚していない若い成人の結果です。
出典: Sbarra (2006). Predicting the Onset of Emotional Recovery Following Nonmarital Relationship Dissolution. Personality and Social Psychology Bulletin
観察研究
復縁するとき、何を話し合う?
戻るときに過去の問題を解決し、これから起きそうな問題まで話し合った人がいました。戻ることを「ひとまず」と位置づけた人もいました。
研究
どんな研究?
別れと復縁を経験した65人に面接し、別れ方と戻り方の語りを分類した研究です。
結果
数字で見ると
戻る過程が苦しさになった人もいれば、新しい出発だと感じた人もいました。語りを分類した質的研究で、どの進め方がうまくいくかを数で比べたものではありません。
まだわからないこと
数で比べた研究ではない
65人の語りを分類した面接調査で、どの戻り方がうまくいくかを比べてはいません。話し合った人がその後も続いたかもわかりません。
出典: Dailey, Rossetto, McCracken, Jin, & Green (2012). Negotiating breakups and renewals in on-again/off-again dating relationships: Traversing the transitions. Communication Quarterly
観察研究
戻ってうまくいくパターンはある?
関係がよくなり、相手への関心が保たれているパターンほど、戻るときの話し合いがうまくいき、関係の質も高くなっていました。
研究
どんな研究?
別れと復縁を経験中または経験した299人に答えてもらい、関係の特徴を軸にして分析した研究です。
結果
数字で見ると
見えてきたのは2つのパターンでした。よい変化と悪い面が入り混じるパターンは、相手への関心が薄れ、戻るときの話し合いも難しくなっていました。
まだわからないこと
一時点の自己報告
一度きりのアンケートで、片方だけの答えです。相手の受け止め方や、その後に関係が続いたかは調べておらず、因果の向きもわかりません。
出典: Dailey, Jin, Brody, & McCracken (2013). A dimensional approach to characterizing on-again/off-again romantic relationships. Interpersona
観察研究
続けたい気持ちの揺れは悪いサイン?
続けたい気持ちが低いまま変わらない型は、高いまま変わらない型より関係が不安定でした。揺れる型は、意外にもそれより悪くありませんでした。
研究
どんな研究?
別れと復縁を経験した581人に、関係の節目ごとの「関係を続けたい気持ち」をオンラインでふり返ってもらった研究です。
結果
数字で見ると
気持ちの流れは5つの型に分かれました。上下に揺れる型は関係をほどほどに見ていて、低いまま変わらない型よりよい結果でした。
まだわからないこと
記憶に頼った答え
581人が過去の節目をオンラインでふり返って答えたもので、記憶の偏りが入りえます。同じ人を時間を追って見た研究ではなく、片方だけの答えです。
出典: Dailey, Brody, LeFebvre, & Crook (2013). Charting changes in commitment: Trajectories of on-again/off-again relationships. Journal of Social and Personal Relationships
観察研究
別れと復縁のくり返しは心に響く?
別れと復縁をくり返す人は、そうでない人より、関係のストレスと心の不調が多くなっていました。
研究
どんな研究?
99〜383人を対象にした4つの調査で、別れと復縁のくり返しと、ストレスや心の状態との関係を調べた研究です。
結果
数字で見ると
くり返した回数が多いほど関係のストレスは高く、否定的なやり取りのパターンが重なると、ストレスはさらに強まっていました。著者らも、時間を追って因果を確かめる研究が必要だと述べています。
まだわからないこと
因果はまだ
4つの調査はどれも関係を一度に測ったもので、くり返しがストレスを生むのか、ストレスの多い関係がくり返しやすいのかは区別できません。著者らも追跡研究が必要だとしています。
出典: Dailey, Vennum, & Monk (2025). Establishing links between relationship cycling, relational stress, and well-being. Journal of Social and Personal Relationships
観察研究
元恋人を「キープ」するとどうなる?
いちばん気になるキープの相手が元恋人だった人は、そうでない人より、その相手とネット上で多く連絡を取っていました。
研究
どんな研究?
交際中の、大学生ではない大人246人に答えてもらったオンライン調査です。
結果
数字で見ると
連絡が多いほど性的な関係にも進みやすく、それは本人の否定的な気分と結びついていました。性的な関係がなくても、連絡の多さやキープ自体が否定的な気分と結びついていました。一時点の調査で、因果の向きはわかりません。
まだわからないこと
どちらが先かは不明
オンラインで募った246人に一度だけ聞いた調査です。元恋人と連絡を取るから気分が沈むのか、気分が沈んでいるから連絡するのかは区別できません。
出典: Banas, Dibble, Bessarabova, & Drouin (2021). Simmering on the Back Burner or Playing with Fire? Examining the Consequences of Back-Burner Digital Communication Among Ex-Partners. Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking