観察研究
よく聞く説
「英語は小さいうちから」とよく言われるよね。子どもは耳がいいから、早く始めた方が得、という考え方。では学校の授業で早く始めた子は、あとまでリードを保てるのかな?
調べた人
ドイツで、始めた時期が違う2つの集団を比べた
ドイツの子どもたちを調べた研究で、英語の授業を始めた時期と英語にふれた量が違う2つの集団を比べた。中学に上がる5年生と、その2年後の7年生で、英語を聞いたり読んだりして理解する力を測った。
ほんとのところ
5年生では早く始めた子が上、7年生では逆転
5年生の時点では、早く始めて多く英語にふれた集団が上回った。ところが2年後の7年生では、遅く始めた集団の方が上になった。学校で早く始めたリードは、そのまま続かなかった。
まだわからないこと
なぜ逆転したのか、ほかの国でも同じかは
比べたのはドイツの2つの集団で、くじで分けた実験ではない。測ったのは聞く・読む力で、話す力は見ていない。授業のやり方や家での英語など、学校の外の事情で結果が変わることもありうる。
出典: Jaekel, Schurig, Florian & Ritter, "From Early Starters to Late Finishers? A Longitudinal Study of Early Foreign Language Learning in School" (Language Learning, 2017)
メタ分析
素朴な疑問
毎日の宿題、親子でがんばっているけど「これ意味あるの?」と思うこともあるよね。宿題をやるほど成績は上がるのか、学年によって違うのか。研究をまとめて確かめた人たちがいる。
調べた人
アメリカの宿題の研究をまとめ直した
2006年、クーパーたちは、1987年以降にアメリカで行われた宿題と成績の研究を集めた。研究のやり方ごとに4つのグループに分けて、それぞれの結果をまとめた。
わかったこと
おおむねプラス、ただし中高生の方が強い
どのやり方の研究でも、宿題が成績にプラスに働くという結果がおおむねそろった。宿題の時間と成績の結びつきは、小学生まで(幼稚園〜6年生)より、7〜12年生の方が強かった。
まだわからないこと
集めた研究には、どれも弱点があった
著者たち自身が、集めた研究はどれもやり方に欠点があったと書いている。時間と成績の結びつきは相関なので、どちらが原因かは言い切れない。対象はアメリカで、日本の宿題に同じように当てはまるかはわからない。
出典: Cooper, Robinson & Patall, "Does Homework Improve Academic Achievement? A Synthesis of Research, 1987–2003" (Review of Educational Research, 2006)
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メタ分析
素朴な疑問
「宿題は親が見てあげて」と言われることがあるよね。でも、そばで教えるのがいいのか、見守るだけでいいのか、迷う人も多いはず。親の関わり方の研究をまとめた人たちがいる。
調べた人
2種類の研究を、それぞれメタ分析した
2008年、パトールたちは、親に宿題への関わり方を教えた14の研究と、親の関わりと成績の関係を調べた20の研究(22の集団)を集め、それぞれ数字でまとめた。
わかったこと
関わり方と学年で、結果が分かれた
関わり方を教わった親の小学生は、宿題をやり終えやすく、困りごとも減った。関わりと成績の関係は小学生・高校生ではプラス、中学生ではマイナス。ルールを決める関わり方の方が、結びつきが強かった。
まだわからないこと
成績まで上がるかは「可能性がある」どまり
親が関わり方を教わると成績まで上がるかは、可能性があるという段階。関係を見た研究は相関なので、どちらが原因かはわからない。科目でも違い、算数・数学ではマイナス、言葉の力ではプラスだった。
出典: Patall, Cooper & Robinson, "Parent Involvement in Homework: A Research Synthesis" (Review of Educational Research, 2008)
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