お金を配ると、人は働かなくなる?
よく聞く説
生活に困っている人にお金を配ると、働く気がなくなるのでは——ベーシックインカムや給付金の話になると、必ず出てくる心配だよね。実際にお金を配った実験では、どうだったんだろう。
調べた人
7つのくじ引き実験を調べ直した
2017年、バナジーたちは、6つの途上国で政府が行った現金給付について、くじ引きで受け取る人を決めた7つの実験(ランダム化比較試験)のデータを、まとめて分析し直した。
ほんとのところ
働かなくなる、という一貫した証拠はなかった
現金を受け取った人が働かなくなる、という系統だった証拠は見つからなかった。「給付を受けると怠ける」というよくあるイメージは、少なくともこの7つの実験では支えられなかった。
まだわからないこと
豊かな国では、少し減ったという報告も
対象は途上国の貧しい家庭への給付。アメリカで低所得の1000人に月1000ドルを3年配った2024年の実験では、働く時間が週1〜2時間減ったと報告されている。国や金額、配り方で結果は変わりうる。