TOOL
退去立会いの写真記録
賃貸の部屋を、入居時と退去時に場所ごとに撮って並べておくツールです。「この傷は入居前からありました」と写真で示せるので、敷金が返ってくるか不安なまま立会いに行かなくて済みます。写真には日時が入り、比較レポートは印刷やPDF保存ができます。無料・登録不要で、写真は外部に送信されません。
1. 部屋の情報
2. 場所ごとに撮る
その傷は誰の負担? 早見表
普通に暮らしてできた傷みや年数による劣化は貸主の負担で、借主が払うのは不注意や手入れ不足でできた傷・汚れだけです。国土交通省のガイドラインの例をもとにまとめました。
| 状態 | 負担 |
|---|---|
| 家具を置いた跡の床・カーペットのへこみ | 貸主 |
| 日当たりによる壁紙・畳の変色 | 貸主 |
| 冷蔵庫・テレビの裏の壁の黒ずみ(電気ヤケ) | 貸主 |
| ポスターやカレンダーの画びょうの穴 | 貸主 |
| エアコン設置のビス穴・跡 | 貸主 |
| 次の入居者のための鍵の交換(紛失していない場合) | 貸主 |
| 借主が掃除をした上での専門業者のクリーニング | 貸主 |
| 重い物をかけるための釘・ネジ穴(下地の交換が必要なもの) | 借主 |
| タバコのヤニ・臭いで壁紙の張替えが必要なもの | 借主 |
| 飲み物をこぼしたまま放置したシミ・カビ | 借主 |
| 結露を放置して広がったカビ・シミ | 借主 |
| 台所の油汚れ(手入れ不足によるもの) | 借主 |
| 引越し作業でついた床の傷、ペットの傷・臭い | 借主 |
契約書に「ハウスクリーニング代は借主負担」などの特約があり、金額が明記され内容に合意している場合は、特約が優先されることがあります。立会いの前に契約書を確認してください。
壁紙の負担割合を計算
借主の過失で壁紙(クロス)を張り替える場合でも、全額を払うとは限りません。ガイドラインではクロスの耐用年数を6年とし、6年たつと価値は1円になる考え方で負担割合を決めます。
入居時に張り替えたばかりなら経過年数は0です。わからない場合は管理会社に「入居時に張替えをしたか」を聞いてください。この計算は目安で、通常の暮らしでできた汚れならそもそも負担は0です。カーペット・クッションフロアも同じ6年の扱いですが、畳表・ふすま紙・障子紙は消耗品として年数を考えません。
立会い当日にやること
- 入居時の写真(このツールのPDF)を手元に用意し、指摘された箇所は入居時の写真と見比べてもらいます。
- 指摘箇所は退去時の写真も撮り、その場で「入居前からある」「通常の暮らしの傷み」と言える点を伝えます。
- 修繕費の金額に納得できないうちは、その場で書類にサインしません。「明細を見てから返事します」で問題ありません。
- 後日、場所・工事内容・単価・面積がわかる見積もりの明細を書面でもらいます。
- 納得できなければ、消費者ホットライン188で消費生活センターに相談します。請求額が60万円以下なら、原則1回の審理で終わる少額訴訟もあります。
使い方
- 鍵を受け取った日、荷物を入れる前に「入居時」を選び、場所ごとに写真を撮ります。部屋全体の写真と、傷・汚れのアップの両方があると説得力が増します。
- 傷や汚れを見つけたら状態のチップを選び、メモに大きさや場所を書きます。
- 「比較レポートを印刷・PDF保存」でPDFにし、管理会社にメールで送って保管します。
- 退去の日、荷物を出した後に「退去時」に切り替えて同じ場所を撮ります。レポートでは入居時と退去時が左右に並びます。
よくある質問
原状回復は、借りた時の状態に戻すことですか?
いいえ。国土交通省のガイドラインと民法621条では、経年変化や普通に暮らして生じた損耗(通常損耗)は借主が直す義務はなく、借主の不注意や通常の使い方を超えた傷・汚れだけを借主が負担するとされています。
入居時の写真はいつ撮ればいいですか?
荷物を運び込む前、鍵を受け取った当日が理想です。家具を置いた後では、床や壁の傷が入居前からあったことを示しにくくなります。撮った写真は管理会社にメールで送っておくと、送信日時が第三者の記録として残ります。
写真に入る日時は何の日時ですか?
写真ファイルに記録された日時です。その場で撮った写真なら撮影した日時になります。あとからアルバムの写真を選んだ場合は、端末によって保存日時になることがあるため、メールで送った日時などの記録もあわせて残してください。
撮った写真はどこに保存されますか?
お使いのブラウザの中だけに保存され、SEADICEのサーバーを含む外部には送信されません。ブラウザのデータを消すと写真も消えるため、記録が終わったら比較レポートをPDFで保存してください。
退去費用の請求に納得できないときの相談先は?
消費者ホットライン188に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。請求額が60万円以下なら、原則1回の審理で終わる少額訴訟という手続きもあります。
根拠にした資料
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版) e-Gov法令検索民法 第621条(賃借人の原状回復義務)・第622条の2(敷金)このツールは法律相談の代わりではありません。契約内容や個別の事情によって負担の判断は変わります。